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マルティノッティ的おすすめ白「バレストリ ヴァルダ」

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時にはシュワシュワ🍾🥂ばかりでなく、ノンスパークリングのワインの話もしましょうということで、マルティノッティ店主が夢中になっているのがプロセッコと同じくイタリア・ヴェネト州の代表的白ワイン「ソアーヴェ」(SOAVE)です。

2年前に現地を訪ねる機会があったのですが、ソアーヴェは地域を挙げて生物多様性やエコなど、地球環境について考えるワイン造りの“次世代モデル”を形成しています。イタリアで初めてとなる、ブドウ栽培による世界農業遺産に認定されたのも、ソアーヴェです。

このソアーヴェの中で、イタリアのワインガイド『エスプレッソ』が“近年目覚ましく品質の向上がみられる造り手”として評価するのが「バレストリヴァルダ」(Balestri Valda)です。

ソーラーパネルによる電力の確保はもちろん、敷地の数ヘクタールはオリーブやバラを植え、セイヨウカリンやナツメ、ザクロなどの果樹園を造成し、養蜂もする。いろんな見たこのもない虫がいる地中や水路にも注意を配って植物を守り、育てるというという徹底ぶりの果てに造られるワインには力強さとしなやかさが感じられます。

マルティノッティではこのワイナリーがリリースする本格派というべきワイン3種をラインナップ。右側の緑色のラベルはスタンダードと言える「ソアーヴェ・クラッシコ」は標高110m〜170mに広がるクリュ「センジャルタ」と「カンパニョーラ」に育つガルガネガ100%で造られるもの。火山岩土壌の特徴がシンプルに表現された、ミネラルを感じながら酸や果実味が流れていくきれーーーいな味わいです。ラベルは城壁の街、ソアーヴェの歴史を王冠に見立て、噴火する溶岩をブドウに見立てた火山でこの土地を表わしているそうです。(グラス 900円/ボトル 4500円/ToGo=小売 2400円)

左の紫色のラベルは「ルナロンガ」といい、ソアーヴェの土壌や今日の農業に影響を及ぼした数百万、数千万年におよぶ月の満ち欠けへの敬意が表われています。ガルガネガとトレッビアーノ ディ ソアーヴェのブレンドで造るクリュソアーヴェクラシコで、ステンレスタンクで発酵した後に2000リットルの古樽で澱とともに8ヶ月間の熟成されたもの。ソアーヴェならではのミネラル感に、白い花と果実やほのかなバニラのクリーミーさが心地よい、「これもソアーヴェか」と感嘆するようなワインです。(グラス 1200円/ボトル 6000円/ToGo 3800円)

最大のおすすめは中央の黄色い蜂のラベル「センジャルタ」。黒い玄武岩による土壌からなるミネラルが特徴で、畑のあるエリアがミツバチたちの楽園にもなっていることから、このワイナリーを象徴するようなラベルに昨年リリース分から改められました。
ガルガネガにトレッビアーノ ディ ソアーヴェをブレンドし、発酵も後に2000リットルの樽で澱とともに22ヶ月間熟成、その後さらに瓶熟成が施され、私たちが手に取るのは収穫から3年後のワインということになります。
ラベルに描かれているとおりのはっきりとした蜂蜜のニュアンスや白い花の香り、ミネラルやハーブなど、ソーアヴェという土地とバレストリヴァルダという生産者の持ち味が存分に表現されたワインで、店主はこのワインに見事に引き込まれました。(グラス 1400円/ボトル 7000円/ToGo 4200円)

マルティノッティではこの3本をしばらくグラスでご提供してまいります。
また、気軽に飲みくらべできるように、それぞれハーフサイズ(お値段ももちろん半額)でのご提供もしてまいります。
涼しくなった秋の色口、シュワシュワで潤ったあとはミネラル感につつまれてみてはいかがですか?

店主が2年前に訪ねたソアーヴェの記事が、ホテル・レストラン業界専門誌「HOTERES」(ホテレス=週刊ホテルレストラン)のオンライン版にも掲載されています。ソアーヴェのことをもっと知りたいなと、ご興味をお持ちくださったら、ぜひご覧くださいませ。

「ソアーヴェの新たなアイデンティティ オンメニューが環境への意思表示になる」(HOTERES ONLINE「酒のSP オンライン」)